| UP! こくその作り方 (この下地は木地に塗ります) |
誰にでもできる初心者のための漆塗り
かぶれる方はご遠慮下さい。
漆塗りは昔から使われていて、その安全性は現在使われているどんな塗料よりも高いものであります。
うるしはうるしの木の幹に傷をつけて採取するため少量しか取れませんし、木はやがて枯れてしまいます。
今、日本で使われているうるしのほとんどは中国からの輸入品です。そのため高価な塗料であります。
又、丁寧な取り扱いをしないと漆塗は傷が付いたり剥がれたりします。
このようにうるしはデリケートな塗料なのです。
忙しい現代の日本人には合わなくなってきたのですね。
現在の食器や住居に使われている塗料は私たちの体をむしばんでいます。
子供たちがアトピーやアレルギーで苦しんでいませんか。
せめて食べ物を入れる器だけでも天然の素材に天然の塗料を使いたいものですね。
うるしが乾燥に必要なものは水です、うるしのまわりに湿気があれば良いのです。
ほかの塗料の様にシンナー・クロロ化合物等と塗料の化学変化による蒸発を利用して乾燥するものとは大きな違いがあります。
作業工程
@木地
A下地
B下塗り
C中塗り
D上塗り
道具
ア 小刀
イ ヘラ
ウ 刷毛
エ 漆と吉野紙
オ 常盤
カ どんぶり
今日は、アの小刀から話を進めます。
小刀は切れなければなりませんね、写真あ-1をご覧下さい。
(日中でもカーテンを引くなどして少し部屋を暗くして下さい)
写真では蛍光灯に包丁の刃先を向けています。それではご家庭にある包丁で試して見ましょう。
まず包丁の刃先と蛍光灯・自分の目が一直線になるように手首を上下に動かして合わせます。
その後、腕全体を五℃位下げます・・・銀色の一直線が見える位置を探します。
このとき片目で見ます。 見えましたか?
実はこの銀色線が見えるということは刃先が平らであることを意味します。 写真ア−1
したがって切れ味が悪い包丁と言えます。
そこで砥石の出番です。砥石は3種類必要です。(荒砥・中砥・仕上げ砥) 写真アー2
刃先を軽く押すだけで切れる様に研ぐには練習が必要です。
近くに大工さんが居る方は教えてもらえると思います。(カンナの刃砥と同じだからです)
自分でやってみようという方にアドバイスです。
刃先の角度をずらさないで、腕を水平に移動させることが大切です。
最後の仕上げ砥では鏡の様にテカテカになるまで研ぎます。
そして刃先を蛍光灯にかざしたとき、銀色に輝く一直線がなくなったらOKです。
次は道具のイについてお話します。
木ヘラは下地をきれいに使上げる道具として重要なものです。
たとえば、重箱の様な直角部分の角に下地を付ける場合ヘラ先を斜めにカットします。
また、お椀の様に丸い物の内側に下地を付ける場合も、ヘラをお椀の曲線に合わせて
作る必要があります。
動画0・1・2・3をご覧下さい。
ヘラに弾力をつけるため上部から削ります、ヘラの面に削り段差が出ない様に
作ります。ヘラは数本用意しておきます。
下地について
うるしを塗る前の工程として、ご飯をつぶして糊状にし生うるしと混ぜます。・・・これを「こくそ」といいます。木地に布を貼る場合や木地の補修などに使います。
また、陶器の接着にも使えます。
生うるしはご飯色ですが、乾くと黒くなります。
つぎは、うるし下地と合成下地について
下地は研粉と生うるしを混ぜます。
今は、合成下地が多く使われております。
これは木地表面を平らにする目的の作業です。
今度は下地を紙やすり(ハンドサンダー100番)で平らに研ぎます。写真A−イ
道具 エ (うるしと吉野紙)
漆刷毛は保存時、テレピン油で良く洗い菜種油で湿らせておきます。
漆塗りを始めるときには刷毛の油分をテレピン油で中和します。(動画4)
写真 ロ は刷毛をしごいて刷毛の中のごみを取っているところです。
写真ハは、うるし内のごみを取るためにうるしをこしているところです。
C いよいよ中塗りです
うるしを塗る前は油分や塩分が残っていないように十分拭き取ります。
少しでも残っているとそこだけが乾きません。
それではうるしを塗ります。
漆刷毛にはうるしを少なめにしみ込ませ、うるしが厚くならないように、十分に引き伸ばし、刷毛の運びを縦に塗ったら次は横に塗ります。
写真ニの様に上の部分を塗ったら室に入れ乾かします。
うるしは数時間以内に乾かさないと死んでしまい、もう二度と乾きません。
ですから、温度と湿度を一定に保つ必要があります。空気の流れがあってもいけません。
数時間しても乾かないときは失敗ですので、綺麗にふき取り、やり直すことになります。
生のうるしに触れますと、うるしにかぶれます。強烈なかゆみと、熱の症状がでます。
つづく
生の漆が肌につくとかぶれるが、これはウルシオールによるアレルギー反応である。ウルシオールのアレルギーを持つ人は、漆の木の近くを通過しただけでもかぶれることがある。果物のマンゴーもウルシ科の植物で人によってはかぶれる事があるので注意が必要。
漆器ではかぶれることは無いが、まれに、作られて間もない場合、かぶれる事もある。これは重合され残ったウルシオールが揮発するためである。十分に重合が進んでいれば、かぶれない。
漆にかぶれた場合は、ワラビの根を煎じた汁、煮た沢蟹の汁、硼酸水などを患部に塗る民間療法がある。
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